広告依頼の前に理解しておきたい「適切な広告費」
リラクゼーションサロンの広告・宣伝方法を決める前に、予算について考えておきましょう。
「安いから」
「競合店が利用しているから」
そういったな安易な理由で広告を打つと出費がかさむだけでなく、気が付かないうちに赤字を積み重ねてしまう危険性もあります。
一般的に、広告費は売上の10~15%が適正範囲といわれています。
他にも適切に運用するために押さえておきたいポイントがあります。
- 費用対効果で考える
- 1人当たりの売上に対しての割合を算出
安くても効果の薄い広告・宣伝では意味がありません。
顧客1人の売上に対して広告費の割合が大きい場合も、利益を圧迫していることになるため見直しが必要です。
適切な広告費と定期的な見直しを念頭に、最適な広告・宣伝の手法を見極めるようにしましょう。
【予算別】サロン集客に効果的な広告・宣伝方法
広告・宣伝の手法はインターネットの普及により大幅に増え、選択肢は豊富です。
そこで、リラクゼーションサロンの集客に向いている11の方法についてご紹介します。
ネットを活用する手法を「デジタル」、それ以外の従来の手法を「アナログ」と分類して予算別にピックアップします。
それぞれの特徴を掴みながら効果的な運用を目指しましょう。
- アナログ
種類 | 例 |
チラシ配布 | 街頭サンプリング・ポスティング・新聞折込 |
郵送 | DM(ダイレクトメール) |
広告・宣伝関連のサービス | フリーペーパーへの広告掲載 |
看板の設置 | 野立て看板・ノボリ等 |
紹介や口コミ | 紹介制度・口コミ等 |
- デジタル
種類 | 例 |
インターネット広告 | リスティング広告 |
SNS | Twitter・Tik Tok・Instagram・Facebook |
ポータルサイト掲載 | ホットペッパービューティー・EPARKリラク&エステ |
自社サイト | ホームページ |
ブログ | 自作(WordPress等)・Amebaブログ(アメブロ)・note |
その他 | Googleビジネスプロフィール |
予算1万円以下の広告・宣伝方法
【デジタル】ホームページ
ホームページそのものに直接的な広告効果はあまりありません。
しかしながら、現在は新しいお店に行く前に、そのお店のホームページを調べてから行く、というのは当たり前の行動となっています。
そこで、ホームページがないお店は、選択肢から外されてしまう可能性があるのです。
逆に、施術メニューや料金、店内の雰囲気がしっかりと伝わるホームページがあれば、サロンの利用に安心感が生まれ、新規客の来店へとつながりやすくなります。
ホームページの作成は、どの方法を取るかによって費用が大幅に変わります。
- l 専門業者に依頼…数万~数十万円で、見栄えがよく高い広告効果が期待できる
- l 有料サービスを活用…手頃な料金でプロ作成のテンプレートを利用できる
- l 無料ツールを活用…無関係の広告が掲載され、自社サロンの広告効果は低め
- l 自作する…自由度が高く、維持費は1万円前後から。HP作成のための専門知識が必要
無料ツールを活用すれば、来店前のWEB検索に対する受け皿として、十分に効果が期待できます。
まずは無料サービスを使って開設し、広告効果は他の施策と併せて検討・見直すのがおすすめです。
【デジタル】ブログ
ブログもホームページと同様に、店舗の様子やスタッフの写真、施術の詳しい内容など、新規顧客へのアプローチに活用できます。
ブログの場合は、更新し続けることが集客や広告効果を高めます。
ただし、サロンの運営に忙しいと何か月も放置というケースもあります。
自分で更新するのが大変な場合は、代行を依頼することも可能です。
無理なく継続できるか、あるいはどのように継続するのかも含めてしっかり検討しましょう。
【デジタル】Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)
広告のイメージはなくても、意外と身近に活用しているのがGoogleが提供している「Googleビジネスプロフィール」です。
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに店舗名や店舗情報を掲載するサービスです。
Googleビジネスプロフィールに登録するとサロンの名前や位置などを表示することができます。
なんといっても、一番の利点は無料で利用できることです。
表示される写真を指定できない等の制限や運用時の注意点もありますが、お店の情報を広めるにはとても効果的な手段です。
手軽に始められる広告・宣伝の手法として、早めに登録を済ませるのがおすすめです。
参考記事:【2022年最新版】リラクサロンが絶対にやるべきMEO対策3選
予算5万円以下の広告・宣伝方法
予算を5万円まで増やすと、主だった広告・宣伝の手法を利用できます。
ただし、1回限りの広告など、継続的な効果を得られないものもあります。
特徴やメリット・デメリットもそれぞれ異なるため、よく確認してから依頼しましょう。
【アナログ】街頭配布・ポスティング・新聞折込
お店のチラシを作成して配布するというのは、古くからよく使われている方法です。
チラシを個人へ届ける手段として、街中での配布(チラシ配り)、ポスティング、新聞の折り込みといったものがあります。
エリアなどのターゲットを絞れること、紙という媒体が手元に残るというメリットがあります。
一方で、たとえば新聞折込などは、若年層の新聞購読が減少している、対象ではない世帯にも配布される等のデメリットも存在します。
また、チラシの印刷と配布、それぞれで費用がかかることも注意が必要です。
- l チラシ印刷の費用…用紙の大きさや種類、印刷の種類(カラー等)、枚数によって異なる
- l チラシ配布の費用…エリアや枚数により異なる。1回当たり数万円ほど
リラクゼーションサロンは、近隣に住まいや職場のある方が主なターゲットとなります。
そのため、チラシはまだまだ有効な広告手段です。
キャンペーンの告知など、目を引く広告で活用するのが効果的でしょう。
【アナログ】DM
個人宅へ手紙を発送するDM(ダイレクトメール)は、発送する相手の住所が必要です。
不特定多数へは送付できないため、顧客情報を用いてリピーターへとつなげるのに有効な集客手法といえます。
- l 送料と印刷代金が別にかかる
- l 送料は大きさや重さによって異なり、ハガキが最安。送付数によって割引あり
- l DM印刷の料金は、紙の種類や大きさ、印刷の種類(フルカラー等)によって異なる
- l 郵便局の他、メール便などを扱う配送業者に依頼可能
送付先が少ない間は、パソコンのプリンターで印刷すれば費用を抑えることができます。専門業者に依頼するケースでも、5万円以下で十分に発注可能です。
【アナログ】地元のフリーペーパー
地域やターゲットを絞って集客する広告として新たに定着したのが、地元のフリーペーパーです。
地域に根差した情報を掲載していて、その中にフリーペーパーを発行するための資金調達を目的に広告主を募集しています。
地元フリーペーパーの多くは女性向けの内容で人気が高く、リラクゼーションサロンの他、美容室や飲食店の割引クーポンを目的にリピートしている読者が多い傾向にあります。
魅力的な広告作りのために、編集者のバックアップを受けられるのもメリットです。
- l 配布エリアや発行部数により金額の目安が変わる(2万円程度から5~10万円といった具合)
- l 1つの冊子でも広告を掲載するスペースの大きさによって金額が決まっている(大抵は5万円以下で掲載可能)
月刊のフリーペーパーならば1か月単位で広告効果を得られます。
したがって、月単位で依頼できることから運用しやすい利点もあります。
地元で人気のフリーペーパーを調べたら、広告掲載の料金を確認しておくといいでしょう。
【デジタル】ホットペッパービューティー(他、クーポンサイト等)
リラクゼーションサロンのポータルサイトとして人気なのが「ホットペッパービューティー」です。
参考リンク:ホットペッパービューティー
日本最大級のサロン検索サイトで、予約機能がある点が特徴的です。(注:エリアによってはフリーペーパーも配布)
個人経営のサロンでは、予約などの電話対応ができない時間帯もあります。
24時間いつでも予約できるシステムは利用客にとっても便利で、予約しやすさは集客へとつながります。
- l エリアや広告枠の大きさ、掲載できる情報量(ページ数等)によって金額が変わる(非公開)
- l 契約期間は半年か1年
- l いくつかの料金プランから選ぶことができる(料金の目安:数万円~)
料金プランによって利用範囲が変わりますが、5万円以下の予算でも利用できる点は魅力的です。
「EPARKリラク&エステ」等、他にも似たようなサービスを提供しているサイトはあります。
費用対効果や知名度等も加味しながら比較検討してみてください。
【デジタル】リスティング広告
リスティング広告は、Google等でキーワード検索をした際に、そのキーワードに関連する広告を掲載するサービスです。
「リラクゼーション」などのキーワードに対して広告を出すのが特徴で、表示した広告をクリックすると自店舗のホームページなどに誘導することができます。
- l 広告の表示だけであれば無料。クリックがあると料金が発生する
- l 広告を出すキーワードによって単価が決まる
選ぶキーワードによって月額5万円以下に抑えることができます。
個人経営や小規模店舗であればキーワードもかなり限定できるため、規模に応じて戦略的に活用するのがおすすめです。
【デジタル】SNS(Twitter・Tik Tok・Instagram・Facebook)
インターネット広告の中でも影響力が大きく注目されているのがSNSです。
ターゲットをより限定的に絞ることができて、シェアやコメント等によって他のユーザーへと拡散することも期待できます。
同じ悩みを抱えるユーザーとSNS上で情報を共有する事例は多く、集客効果も大いに期待できるでしょう。
【主なSNS広告の課金方法(料金設定)】
- l Instagram…インプレッション、クリック、アプリのインストール、動画再生
- l Facebook…インプレッション、クリック
- l Twitter…3つの入札方式を採用 目的や予算に応じて設定できる
※インプレッションは広告が表示された回数クリックはクリック数に応じて料金が発生する
どの方法を選ぶかにもよりますが、広告料金の最低金額は低めで、予算5万円以下でも十分に広告をだすことができます。
もちろん安ければいいというわけではありません。
集客の費用対効果をよく検討して選択・決定するようにしましょう。
なお、無料でアカウントを取得できるSNSは、ホームページやブログのように活用しても集客効果を狙えます。
広告を出す予算がなくても、人員や時間的に可能であれば、SNSアカウントの運用だけでも始めてみてください。
【アナログ・デジタル】紹介制度
リラクゼーションサロンの顧客に友人や知人を紹介してもらう紹介制度も広告・宣伝の有効な手段です。
ホームページを開設した際には、ペアでの利用で割引などのサービスを告知することで新規客からの新規客を紹介してもらうこともできます。
やり方次第でインターネットを使った集客になるため、アナログ・デジタルの両手段からの活用を検討するといいでしょう。
紹介制度は特に費用に決まりはないため、自由に設定できます。
とはいえ、あまりメリットがないと制度の利用者は増えません。
料金の一定額を割引く、オプションサービスを無料で提供する等、制度が魅力的に見える返礼を用意しましょう。
予算5万円以上の広告・宣伝方法
リラクゼーションサロンに有益な広告・宣伝の手法は、マーケティングの専門家による高い戦略を求めなければ、多くのケースが5万円以下の予算で利用できます。
しかし、中には5万円以上の予算がないと活用が難しい手法もあります。
【アナログ】看板(野立て看板・壁面看板)
アナログの集客方法として意外と力があるのが、看板の設置です。
交通量の多い道路に大型の看板を設置できれば、周辺の住人に高い認知度を得ることができるでしょう。
看板には複数の種類があり、価格もさまざまです。
- 道路の目立つ場所に設置する「野立て看板」
- ビルの壁面に設置する「壁面看板」
- 自店舗の前に設置する「ノボリ」
これらはオーダーメイドと大型のものほど高額になります。
- l 看板の種類や大きさ、設置場所により金額が大きく変わる
- l オーダーメイドが基本だが、店舗名の入らないノボリであれば市販品あり
- l 野立て看板は20万円以上が相場。市販のノボリであれば数千円でできる
看板の設置は、初めて来店する方への目印としても有効です。予算に余裕があるならば、店舗近くに目印としての看板から検討してみてください。
まとめ
リラクゼーションサロンの集客に向いている広告手法はさまざまあります。
無料で活用できるものもあるため、オープン直後でも無理なく運用できます。
【無料で利用できる広告・宣伝方法】
- l ホームページ
- l ブログ
- l Googleマイビジネス
- l SNSアカウント
すぐにでもフル活用して集客へと結び付けましょう。