店舗開業・計画~オープンまでの6つのステップ
リラクゼーションサロンをオープンするには、大きく3つの準備が必要です。
① 開業店舗の方向性等を決める
② ①に基づいて開店に必要な資金を用意する
③ オープンの日に向けた店作りをする
開業店舗の方向性は、なんとなく考えているという方も多いでしょう。
しかし、漠然としたイメージだけで持続的に経営を継続するのは困難です。
方向性や資金の調達方法についても、この後にご紹介する6つのステップに従って段階的に計画しましょう。
STEP1 サロンの開業規模と形態を決める
まず、店舗開業において最も重要なのが、開業するサロンの規模と経営形態の決定です。
「どのような規模のサロン」で「どのように経営に携わっていくのか」そして「どのようなサービスを提供するのか」を決めます。
- 規模
①個人(個人事業主)or会社形式(法人)
②個人経営orスタッフを雇用しての経営 - 経営への関わり方…オーナーor経営者兼施術スタッフ
- サービス内容…具体的な施術の内容やコンセプト、売り・強みなど
個人事業か法人か
リラクゼーションサロンをオープンするにあたっては、個人で始める方法もあれば、家族や仲間と共同で経営したり、会社として出資者を募ったりして開業することもできます。
どの方法を取るかによってサロンの規模や開業時の手続き方法も変わってきます。
経営専業か施術者兼業か
オーナーとして経営にのみ関わるのと、施術者と兼務するのかも開業準備に影響する重要なポイントです。
一緒にリラクゼーションサロンを経営する予定の方がいる場合は、開業準備や経営計画の段階から参加してもらい、互いに納得できる形で準備を進めるようにしましょう。
意思の疎通を欠いてトラブルになるのを防ぐことができます。
サービス内容はどうするか
サービス内容については、オープン時のイメージは強く残ります。
特に、メインとなる施術の内容やコンセプト、競合店との差別化になる「売り」などは、準備段階でしっかり練ってあるのが理想的です。
施術内容の変更に伴い設備や宣伝・広告の費用が必要になれば、ムダな出費が増えて経営を圧迫します。
店舗開業の直後は収入も不安定ですので、準備段階で十分に検討しましょう。
また、経営規模やサービス内容は、開店準備で進める店舗の確保や設備の購入等にも関わります。
細部は適宜見直すとしても、柱となる部分はできるだけ早めに、しかし丁寧に決めておくことが肝心です。
STEP2 サロンを開業する店舗の形式を決める
店舗開業の大きな柱が決まったら、次はどのような形でリラクゼーションサロンを開店するか決めましょう。
具体的には、次のような選択肢があります。
- テナント…商業ビルやモールなどのスペースを借りて開店する
- 路面店…テナントの中でも、道路に面したスペースに出店する方法
- 自宅…自宅の一室、あるいは土地の一部を活用して開業
- 出張…依頼者の自宅、あるいは車内を改造して施術するなど、店舗を持たない方法
店舗の形式は開業規模にも影響します。
ある程度の方向性を決めたら立地条件や広さ、家賃の額などを検討しながら具体的に物件を見ていくのがおすすめです。
すると、想定していたよりも費用が掛かったり、必須条件の見落としに気付いたりすることもあります。
そのため、周辺の相場に慣れる意味でも、ある程度の数は見ておくといいでしょう。
次に、店舗開業の形が決まったら、規模やサービスに応じておおよその収支も計算しておきましょう。
家賃は店舗運営資金の中でも占める割合が大きいです。
、規模や収支に対して無理のないものを選ぶ必要があります。
仮に、予算を大きく上回るようであれば、開業する店舗の広さや立地等の条件見直しも検討してみてください。
STEP3 店舗開業に必要な金額の算出
店舗開業の方向性が定まったら、次はリラクゼーションサロンを開店するのに必要な費用を用意します。
開業資金がない、あるいは自己資金が不足していてもサロンを開業する方法はあります。
しかし、開店準備や申請書類に不備があると、予定していたお金が用意できなかったり、支払いが発生する日までに現金を用意できなかったりといったトラブルも発生します。
開業準備は日程にも余裕を持たせ、想定外のことが起きてもスケジュール通りにオープンできるようにしましょう。
開業にかかる費用
サロンの開業費用を用意する前に、いくら必要であるか計算します。主な費用は次の通りです。
- 会社設立に関わる費用(登録免許税など)
- 店舗にかかる金額(賃貸関連やリフォーム代など)
- 設備費(施術に必要な機器や什器の購入費用など)
- 備品や消耗品(施術に使用するタオルなど)
- 広告宣伝費(チラシ作成やHP開設など)
- 人件費 (スタッフの雇用費用など)
- その他、運転資金(光熱費、交通費、備品購入費など)
最後の運転資金は、正確には開業後の家賃や消耗品等の費用等も含みます。
開業直後の固定客がいない間も、安定してリラクゼーションサロンを経営ができるよう、当面の運営費用を用意しておくことを指します。
参考記事:自己資金100万円以下でもOK!サロンの開業費用を徹底解説!
STEP4 店舗の開業資金を調達する
開店準備で必要となる資金をすべて自費で賄えればいいですが、自己資金ゼロであったとしても条件さえ調っていれば資金を調達できます。
- 家族や親類からの援助
- 日本政策金融公庫など、公的機関からの融資
- 地方自治体の企業支援制度(助成金や補助金)の利用
- 銀行の融資やビジネスローン
クラウドファンディングなど、他にも店舗開業の資金を調達する方法はあります。
リラクゼーションサロンの開業では、上記の方法が現実的でしょう。
公的機関や地方自治体では、創業・起業・独立開業を支援する融資制度があり、金利も低い傾向です。
融資の条件やタイミング等はそれぞれに違いがあります。
よく検討してから申し込むようにしてください。
STEP5 店舗開業に関わる契約とスタッフの採用
開業資金が調達できたら、まずは各種手続きや契約を進めておきます。
同時に支払いが発生するものもあるので、融資を受ける場合は日程に間に合うように進めておくことが肝心です。
他にも、準備に時間のかかるものの手配を済ませましょう。
- 事業専用口座の開設
- テナント等の物件やリース等の契約
- 店舗の内装や設備に関する工事等
- 雇用スタッフの募集・面接・採用
- 什器や備品等、物品の購入
- 名刺やカルテ、メンバーズカード等の発注
店舗の内装や電機関連の工事等は依頼先のスケジュールを考慮しなければなりません。
そのため、資金調達の目途が立った時点で日程を押さえておくと安心です。
開店準備に影響しないよう、工事日程にも余裕を持たせます。
名刺等の印刷物は短期での納品も可能ですが、誤植などで作成し直す可能性を加味し、やはり早めに発注を済ませておきましょう。
STEP6 店舗開業の総仕上げ・店作りと宣伝
什器や備品が納入次第、お客様を迎えるための店作りを始めます。
配置が済んだら動線を確認し、リラクゼーションサロンとしての雰囲気にマッチしていなければ観葉植物を置くなどして、いつでもお客様を迎えられるように準備しましょう。
店作りに並行して進める作業もあります。
- オープンに向けた広告・宣伝(チラシの作成やホームページの開設)
- スタッフ教育(施術の流れや技術面の指導)
- 接客やクレーム対応などのルール作り
- ご近所への開業挨拶
- 顧客への挨拶状の送付 など
どれも重要な項目で、ご近所への挨拶で良好な関係を築ければ、その後の運営がスムーズになる他にも、顧客として通ってくれるといったメリットもあります。
将来のお客様として日頃から対応するといいでしょう。
店舗開業の成功の鍵は「ゆとりの日程」と「6つのステップ」
リラクゼーションサロンを開業するにはコンセプトの決定や資金の調達などさまざまな要素が必要です。
そのため、ハードルが高いと感じる方も多いでしょう。
しかし、ゆとりのある日程ならば計画の修正は可能で、6つのステップを参考に進めればスムーズに準備できます。
是非ともリラクゼーションサロン開業を叶えてください。